アレルギー疾患皮膚科について

アレルギー性疾患に広く対応

アレルギー

アレルギー疾患皮膚科では、アレルギーによる皮膚トラブルや花粉症など、幅広く対応いたします。アレルギーとは、特定の物質(抗原)に対し、私たちの体に備わっている免疫システムが過剰に反応してしまった状態です。
アレルギーによる皮膚トラブルを招くアレルゲン(抗原)としては、動植物、食品、化粧品、金属、化学薬品、薬剤など、様々なものが挙げられます(原因が特定できないケースも少なくありません)。アレルギー症状は、アレルゲンの数だけあると言っても過言ではなく、その起こり方も様々です。
アレルギー性皮膚炎の症状は、「軽微」「軽症」「中等症」「重症」と段階的に悪化していきます。痒いためについ皮膚を掻いてしまい、それによって悪化を招き、もっと掻きたくなるという悪循環にも陥りがちです。

アレルギー性皮膚炎の対処法

アレルゲンを体内に入れない、触れない

アレルギー性皮膚炎への対処法としては、とにかくアレルゲンを「体内に入れない」「触れない」ことが、何よりも重要です。
原因物質がはっきりしないことも多いので、アレルギーを起こす可能性があるような食べ物はできるだけ避けます。また、化粧品などは、上腕の内側など皮膚の軟らかい部分でパッチテスト(皮膚アレルギー試験)をして、アレルギーを起こさないかどうかを確認してから使うほうが安心です。

十分な保湿を心がける

皮膚には、「バリア機能」と呼ばれる体の内部を守る働きがあります。この機能によって、皮膚の乾燥を抑え、同時に体外からの異物の侵入を防いでいます。このバリア機能が低下すると、皮膚が乾燥し、外界からの刺激を受けやすくなってしまいます。このバリア機能を高めるために重要なのが、肌の保湿です。入浴後、水仕事の後などは、ローションやクリームなどを使って、十分な保湿を心がけましょう。

生活習慣を見直して、体質を変えていく

アレルギー症状の緩和に有効だとされるのが、体質改善です。アレルギーの原因として、様々なものが挙げられていますが、アレルギーはそもそも体の防御反応なのであり、その働きを正常に戻すことが重要とされます。十分な睡眠をとって規則正しい生活を送り、適度な運動などでストレスを解消するように心がけましょう。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、痒みのある湿疹を特徴とする皮膚疾患で、良くなったり悪くなったりを繰り返します。皮膚症状が、年齢によって変化するのも特徴です。
アトピー性皮膚炎の原因は、まだはっきりとはわかっていませんが、遺伝的な体質に、環境要因が影響して発症すると考えられています。多くの患者さんは、皮膚が乾燥しやすい素因(ドライスキン)とアトピー素因(アレルギーを起こしやすい体質)を併せもっています。

アトピー性皮膚炎の治療

アトピー性皮膚炎の治療において一番大切なのは、薬物による治療です。アトピー性皮膚炎治療の外用薬としては、ステロイド*の塗り薬とステロイド以外の免疫抑制薬の塗り薬(免疫抑制外用薬)があります。ステロイドの塗り薬は、炎症を強く抑える作用を有し、免疫抑制外用薬は、過剰な免疫反応を抑えます。これらの薬剤を適切に使うことで、症状を早く改善し、良い状態を維持することが可能になります。
ほかに、痒みを抑えるために、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬を補助的に用いたり、他の治療でなかなか良くならない重症の成人患者さんでは、ステロイド薬の飲み薬やシクロスポリン(免疫抑制薬)の飲み薬を服用したりすることがあります。
どの薬をどのように組み合わせて、どのくらいの量を使うかは、医師が患者さん個々人の皮膚の状態等をよく診て判断します。塗り方、塗る場所・回数・期間などについての指示は、きちんと守りましょう。
さて、アトピー性皮膚炎の治療の目標は、この疾患であることをそれ程意識しないで日常生活を送ることができ、また周囲の人にもアトピー性皮膚炎であることがわからないくらいにまで症状を改善し、その状態を維持することです。
医師の指示に従って、ステロイドや免疫抑制外用薬の塗り薬などを適切に使い、スキンケアを上手に行っていけば、多くの人は、この目標を実現できます。気長にこの病気とつき合い、根気よく治療を続けていきましょう。

*ステロイド:アトピー性皮膚炎の治療にあたり、ステロイドの塗り薬に抵抗感をお持ちの方が少なくないようです。しかし、症状に応じて必要な量を必要な期間だけ使い、症状が軽くなったら薬を減らしたり、弱いものに変えたりするように適切に用いれば、何ら心配はいりませんので、不要に怖れたりしないでください。

金属アレルギー

アレルギー

主に金属と汗などが反応して、金属アレルギーは発症します。ニッケル、コバルト、水銀、クロムなどの金属は、汗などの体液に触れると溶け出す性質があります。溶け出した成分がイオン化して体のたんぱく質と結びつくと、アレルギー物質となり、痒みやかぶれなどの症状を招きます。
特にピアスやネックレスなどのアクセサリー、腕時計、ブラジャーの金具などが、アレルギー反応を起こしやすいようです。
金属アレルギーの症状には、大きく分けて2種類があります。金属接触アレルギーと全身型金属アレルギーです。
金属接触アレルギーでは、主としてかぶれが起こります。金属が直接皮膚や体液に触れると溶け出し、イオン化します。それが体内に侵入し、再び同じ場所に金属が触れると、痒みや発疹、水ぶくれなどの症状を起こします。
全身型金属アレルギーは歯科治療で用いられた金属や内服薬、食品に含まれる金属が体内に侵入することで発症します。口の粘膜や腸から吸収された後、汗として全身の皮膚から分泌されると、発症します。症状は、手のひらや足の裏に多くみられます。
金属アレルギーは、一度かかってしまうと、多くはずっとその状態が変わりませんので、金属アレルギーになる前に予防することが肝心です。予防策としてまず大切なのは、肌に優しい材質のアクセサリーを選ぶことです。イオン化しやすいニッケルなどの金属が使われている製品は極力避け、金や銀、プラチナやチタンなどの安全性の高い材質のアクセサリーを選びましょう。また、汗を多くかくような場面では、アクセサリーを外すように心がけることも大切です。

金属アレルギーの検査

金属アレルギーが疑われる場合は、パッチテストという検査を行います。パッチテストでは数種類の試薬の付いたテープを背中に貼ります。これによって皮膚に現れる反応をチェックしていき、どの金属にアレルギーがあるかを判定します。

金属アレルギーの治療

基本的に、金属アレルギーがある場合は、その原因となっている金属を除去するのが第一の治療になります。装飾品であれば外しさえすればよいのですが、歯科治療による金属の場合は、歯科医院において削って外し、原因となった材料以外のものを用いて再修復を行います。ただし、歯科金属の除去ですべての金属アレルギーが改善するわけではないのが難点です。

薬疹

薬疹とは、治療で用いた飲み薬や注射などの薬でアレルギーを起こし、皮膚に様々な疾患が現れる疾患です。
ほとんどのケースで、薬に対する免疫反応が原因です。
薬を使用してから過敏反応を起こすようになるまでには、ある程度の期間が必要です。そのため、多くは2~3週間後に発症しますが、薬剤の種類によっては数日で発症するものや、逆に半年以上内服を続けて初めて発症するケースもあるため、難治性の皮膚症状では常に薬疹を念頭に置く必要があります。つまり、これまで使用していて何も問題が生じなかった薬で薬疹になることが、少なくないのです。
薬疹では、様々な発疹が現れるので、他の皮膚疾患と薬疹を区別するのは、実は困難です。また、薬疹は重症化すると死に至るケースもあり、油断は禁物です。特に重症化しやすいのは口の中や目のまわり、外陰部などに発疹が現れたケースです。また、水ぶくれが生じた場合や、二重の輪郭を示す紅斑が生じた場合も、重症化する傾向があります。
薬疹を発症してから原因となる薬剤の使用を中止しても、一度改善してから再び重症化するケースもあるので、油断できません。重症化すると、肝機能障害や薬剤性過敏症症候群などを引き起こして、全身の健康さえ脅かしかねません。

薬疹の治療

治療としては、もちろん原因となっている薬剤の使用を中止します。しかし、前記のとおり、それで一度は改善しても、再び重症化するケースがあります。その際は、ステロイドの内服か注射による治療が必要になります。薬疹が疑われる場合には、必ず医師に相談し、指示を仰いで、治療と再発防止をしましょう。

花粉症

花粉症とは、アレルギー性鼻炎の一種で、特に植物の花粉が原因となって、立て続けのくしゃみや鼻水、鼻づまり、目の痒み、目の充血、涙などの症状を引き起こす疾患です。
スギやヒノキの花粉がよく知られていますが、これら以外にもアレルギーを引き起こす植物には、イネ科のカモガヤやハルガヤ、キク科のブタクサ、ヨモギほか、たくさんの種類があります。
現在、日本人の約5人に1人が花粉症と言われ、もはや国民病の観さえ呈しています。
食生活や住環境の変化により、アレルギー体質の人が増加していることや、大気汚染(ディーゼルエンジンの排気ガス)など、いろいろな要因が考えられていますが、基本的には戦後植林したスギ林の樹齢が30年を超え、花粉の量が著しく増加しているのが大きな原因とみられています。

花粉症の治療

花粉症をはじめとするアレルギー性鼻炎は、治療を始める前にアレルギーの原因を特定することで、症状を起こりにくくすることが可能です。
アレルギー検査では、問診や血液検査によってアレルゲン(アレルギー症状を引き起こす原因物質)を特定します。その上で治療は、抗原回避(アレルゲンを近づけない環境整備)、および薬物療法を中心に進めます。
治療法には、主に以下のような方法があります。

内服薬
花粉の飛散が開始する2週間前(症状の出る前)から飲み始めます。症状が出てから薬を飲み始めるのに比べて、症状が軽く済むことが多いというデータがあります。特に鼻汁、くしゃみが強いタイプの人には効果的です。
鼻スプレー
花粉症治療の効果が強く、副作用が少ないため、症状や鼻づまりが強い人には、内服薬に加えて局所スプレーを併用します。
診療メニュー