皮膚外科について

皮膚外科では、皮膚に生じた病変の外科的処置を行っております。
当院の皮膚外科で扱う主な疾患を下記に挙げておきますので、こうした疾患にお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

巻き爪・陥入爪

巻き爪とは、足の指にある爪の両端の先端部が、大きく内側に弯曲した状態を言います。負担のかかりやすい親指の爪が巻き爪になることが多いのですが、その他の指の爪もなることがあります。
巻き爪が進行すると、肉の部分に曲がった爪がどんどん食い込んでいき、次第に炎症や痛みを引き起こすようになります(陥入爪)。さらに、曲がった爪に巻き込まれた皮膚が化膿してしまい、歩くことが困難になるケースさえあるのです。
また、巻き爪の痛みから足をかばおうと、いつもとは違った歩き方をしてしまうために、足首や膝、腰にも負担がかかり、捻挫や膝痛、腰痛の原因になるケースもあります。
ですので、巻き爪は見た目が悪くなってしまうだけのことなどと侮らず、きちんと治療することが大切です。

やけど(熱傷)

やかん

やけど(熱傷)は、日常生活において最もよく見られる外傷の一つです。
やかんやポットの湯、コーヒーやお茶、てんぷら油、またカップ麺の湯などによる高温の液体によるやけどが多く、ストーブやアイロンなどへの接触によるものが、これに続きます。 やけどをしたら、水道水などで、すぐに冷やすことが肝心です。
これにより、熱による組織損傷が深くなることを防ぐだけでなく、受傷した部位の炎症を抑え、痛みをやわらげることができます。

やけどの治療

当院では、皮膚にとどまるやけどまででしたら治療いたしますので、ご相談ください。
かぶれや細菌感染を起こすことがありますので、やけど部分には薬などを塗らずに、すぐに受診してください。ティッシュなどを貼ると、患部にくっついて処置が難しくなる場合がありますので、貼らないようにしてください。
やけどが広範囲にわたる場合は、やけどをした部分の炎症によって血管内の水分が移動して減少し、循環障害から血圧低下を来たす場合があり、全身管理が必要になります。こうした場合は、入院施設のある医療機関への受診が必要です。やけどの部位や深さにより異なってきますが、大人では中等度熱傷と呼ばれる「2度」のやけど(表皮の下の真皮に達するやけど)が体表面積の15%を超えると、入院加療の適応になります。

皮膚潰瘍・褥瘡(床ずれ)

褥瘡は一般に床ずれと呼ばれ、主に圧迫により接触部分に生じる皮膚潰瘍のことです。
低栄養や、乾皮症などの皮膚疾患も要因になります。
寝たきりや知覚障害のある高齢者にできやすい傾向があります。圧迫を受けやすい部位によくでき、やせて骨がでてくると、圧迫やずれを受けやすくなるので、できやすくなります。そのため、臀部や踵によくできます。
これに細菌感染がからむと、治りにくくなってきます。皮下脂肪や骨まで達する重症の褥瘡はいったん発症すると、治癒しづらくなるので、早期の治療が大切です。

褥瘡の治療

一見は褥瘡のように見えて、実はそうでない疾患も少なくなく、また褥瘡の時期に応じた適切な治療を行う必要があるので、きちんと診察を受けることが大切です。
また、感染症を合併すると、生命にかかわってくるケースもありますので、壊死(組織が局所的に腐ってしまうこと)した皮膚を取り除く必要があります。その後は、病態に応じた適切な外用治療が必要です。
そして、褥瘡治療で大切なことは、予防を並行して行っていくことです。そうしなければ、また同じところに褥瘡ができてしまうからです。予防としては、患部への圧迫を極力避けたり、適切なスキンケアを施したりします。こうした、予防法についてのご指導もいたします。

外傷(擦り傷・切り傷)

日常生活においても、傷を負うことはよくあります。
外傷と一言で言っても、その内容は擦り傷・切り傷から、腱や骨まで達しているものまで様々です。
外傷を扱う診療科も、皮膚科だけでなく、整形外科や一般外科など、多岐にわたります。しかし、皮膚表面の傷をきれいに治す専門科と言えば、やはり皮膚科になります。傷が深くて腱や骨、関節などが損傷しているかも知れない場合は、整形外科が扱います。
何科を受診するか迷った場合は、とりあえず医療機関に連絡して状況を伝え、対応してもらえるかどうかを確認しましょう。
当院では、皮膚にとどまるけがでしたら、きれいに治るように適切な治療をいたします。

傷の応急処置

傷(外傷)を負ったら、まず圧迫止血を行ってください。清潔なガーゼや布で押さえます。ティッシュを用いると、傷口にティッシュが付着するので避けましょう。花弁状に剝けてずれてしまった皮膚も早期であればもとに戻りますので、受傷後は早めの受診をお勧めいたします。

異物除去(トゲなど)

毛抜きやピンセットで簡単に抜き取れるようなトゲなら、自分で抜いて、傷まわりをよく洗っておけば問題ありません。
しかし、抜けない場合やトゲが残っていたり、残っているかどうかわからないような場合、トゲがささっていた場所が赤く腫れる場合などは皮膚科を受診してください。患部をよく診察した上で、麻酔、切開、異物除去、創傷処置など、適切な治療をいたします。

皮膚腫瘍

皮膚に生じたできもののことを皮膚腫瘍と言います。腫瘍とは組織の一部が病的に変化し、増殖したものです。腫瘍は、大きくは良性と悪性に分けられ、良性腫瘍は一般に増殖が緩やかで生命をおびやかすようなことはありません。一方の悪性腫瘍(がん)は近くの組織に進入したり、遠隔転移して増え続けていき、生命にも影響してきます。一見、ほくろやしみなどと紛らわしい皮膚がん(悪性黒色腫など)もありますので、皮膚に気になる異変が生じましたら、早めに皮膚科専門医にご相談ください。
当院では、下記のような皮膚腫瘍の外科的処置を行います。
なお、必要があれば適切な医療機関をご紹介いたしますので、安心してご相談ください。

ウイルス性いぼ

いぼは、ヒトパピローマウイルスの感染によって発症する結節で(感染経路はよくわかっていません)、いじるとどんどん増える傾向があります。人から人にも、うつります。
いぼができたからと言って、自分で引っ掻いて治そうとすると、かえってウイルスを撒き散らしてしまう可能性がありますので、いぼを見つけた際は、数が少ないうちに皮膚科で相談しましょう。また、稀ながら悪性のものもあるので、それらとの見分けをつけるためにも、専門医への受診をお勧めします。
イボを外科的に除去する方法には主に液体窒素療法があります。

液体窒素療法

液体窒素で焼き切る方法で、古くから行われています。-196℃の液体窒素で、綿棒のようなものの先を凍らせ、いぼに押し当てることによって、いぼを除去します。やけどを人為的に起こして焼き切ってしまう方法なので、人によっては強い痛みを感じます。
処置後は、皮膚がやけどを起こした状態になっているので、傷口から他のウイルスに感染しないよう、十分にケアする必要があります。
また、液体窒素が焼き切るのは皮膚の表面なので、いぼの根に到達するまでには、数回の治療を繰り返す必要が生じます。そのため、治療期間は多くは3ヶ月~1年くらいかかります。ただし、この方法では保険が利くケースが多いので、比較的安価にいぼを除去できます。また、ウイルス性いぼだけでなく、老人性いぼ(顔や頭皮にできるザラザラしたシミ)やアクロコルドン(首やわきの下にできる突起物)なども同様に治療が可能です。

粉瘤

粉瘤(ふんりゅう)はアテロームとも言い、皮膚の皮が毛穴の奥で袋を作ってしまい、中に老廃物や皮脂が溜まった半球状の腫瘍で、中央部には黒点状の開口部があります。強く圧迫すると、開口部から臭くてドロドロした内容物が排泄されるケースがあります。
耳のまわり、耳たぶ、鼠径部(そけいぶ)、背中などによくできますが、毛穴がある場所なら、どこに生じてもおかしくありません。
いつの間にかできて、自然に小さくなることもありますが、少しずつ大きくなって目立ってくるケースもあります。また、ある時、突然赤くなって腫れ、痛みが出て粉瘤のまわりに急に化膿や炎症を起こすケースもあります。炎症を起こして、はじめて粉瘤に気づいたりもします。

粉瘤の治療法

化膿を伴っている場合は、まず化膿の治療を行います。
抗生剤の内服を行い、膿が溜まっている時は、局所麻酔をして切開の上、膿を出します。
内服薬で症状が治まってくれば、そのまま小さくなるまで様子を見ます。切開排膿後は、中から膿が出なくなるまで、局所の洗浄を続けます。
化膿していない時、または化膿が治まったら、局所麻酔下に粉瘤を袋ごと取り出す手術を行います。手術後は、翌日に傷の具合を確認し、1~2週間後に抜糸します。

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